「自宅で働くって実際どうなの?」在宅ワークが広がる中で、誰もが一度は抱える疑問ではないでしょうか。自由度が高い一方で、自宅ならではの悩みも少なくありません。
株式会社R&Gは、在宅ワーク経験者498人を対象に「在宅ワークの嫌なところに関する意識調査」を実施しました。この調査では、在宅ワーカーが日々感じているリアルな課題が浮き彫りになっています。今回は、その結果をランキング形式でご紹介するとともに、時間管理の専門家による考察も交えながら、在宅ワークをもっと快適にするためのヒントを探っていきます。
在宅ワークの「ここが嫌だ」と思うことランキング
在宅ワーク経験者498人に「嫌だな」と感じることを聞いたところ、最も多かったのは「集中しにくい」という声でした。僅差で「コミュニケーションを取りづらい」が続き、この2つが在宅ワークの大きな壁となっているようです。

1位 集中しにくい(32.1%)
「仕事中なんだけどな…」と心の中でつぶやいた経験がある方もいるかもしれません。セールスの訪問や家族からの声かけ、家事の依頼など、自宅には仕事の集中を妨げる要素がたくさんあります。同居家族がいる場合、生活音や会話が気になったり、仕事中に話しかけられたりすることも。オフィスと違い、仕事専用に整備されていない環境だからこそ、「集中しづらい」と感じる人が多いようです。
2位 コミュニケーションを取りづらい(30.1%)
「ちょっとした相談がしにくい」「誰とも話さずに一日が終わる」といった孤独感や情報共有の難しさを感じている人も少なくありません。オフィスであれば気軽に話せる同僚が、在宅ワークではチャットやメール越しになり、タイムラグが生じることも。これが業務の停滞や情報共有の遅延につながるケースもあります。
3位 オンオフの切り替えが難しい(14.1%)
「仕事とプライベートのメリハリがない」と感じる人も1割以上いました。常に仕事ができる環境にあるため、休憩や終業時間を意識せず働きすぎてしまったり、逆に育児や介護といったプライベートが仕事に食い込んでしまったりすることも。結果として、心身ともに休まらないと感じる人もいるようです。
4位 ついダラけてしまう(7.0%)
自宅には、漫画やテレビ、お菓子など、誘惑がいっぱいです。また、上司や同僚の目がないため、つい気が緩んでスマホを触ってしまう人も。誘惑の多さと緊張感の欠如が、ついダラけてしまう要因かもしれません。
5位 運動不足になる(6.6%)
通勤やオフィス内の移動がなくなる分、一日の歩数が大幅に減ってしまうのは在宅ワークの「あるある」かもしれません。「食べる量は変わらないのに太った」「体がこわばる」といった健康面での心配も挙がっています。
6位 収入が低い(6.2%)
特にフリーランスや副業で在宅ワークをしている場合、「単価が低い」と感じる人もいます。スキルを必要としない仕事は単価が低くなりがちで、案件数によって収入が変動するため、安定させるのが難しいという声も聞かれました。
7位 光熱費がかかる/誤解されやすい(同率4.6%)
在宅時間が長くなることで、電気代や暖房費といった光熱費の負担が増えることも悩みの一つです。企業によっては在宅勤務手当を支給しているところもありますが、自己負担となる場合は家計への影響も大きくなります。
また、他者から働く姿が見えないため、「サボっているのでは?」と誤解されやすいという声も。家族や友人から「暇な人」と見られたり、仕事そのものが楽だと思われたりすることに不快感を覚える人もいるようです。
在宅ワークをしている場所は?
在宅ワークをしている場所として最も多かったのは「リビング(53.4%)」で、全体の半数以上を占めました。次いで「寝室(19.5%)」、「自室(13.7%)」と続きます。

家族との共有スペースで仕事をしている人が多い傾向が見られ、これは空調やテーブル、通信環境が整っていて、特別な準備なしに仕事を始めやすい点が背景にあると考えられます。しかし、共有スペースであるがゆえに、家族の生活音や話し声が気になり、集中しづらいという課題も抱えているようです。時間帯をずらす、簡単な間仕切りを設ける、ヘッドセットを使うなどの工夫で、作業に集中しやすい環境を作れるかもしれません。
なぜ在宅ワークを選ぶのか?
「在宅ワークをする理由」として最も多く挙げられたのは「通勤の負担が減る(32.5%)」でした。続いて「ワークライフバランスをとりやすい(24.5%)」、「自分のペースで働ける(14.3%)」が続きます。

通勤時間の削減は、時間的・体力的な余裕を生み出し、その時間を自分のためや作業に充てられる大きなメリットです。また、子育てや介護といった家庭の事情に柔軟に対応できる点も、在宅ワークが選ばれる理由となっています。自分のペースで働けることでストレスが減り、人間関係のストレスが少ないと感じる人もいるようです。持病や体調に配慮しながら働ける点も、在宅ワークならではの大きな魅力と言えるでしょう。
在宅ワークの課題を乗り越えるヒント
在宅ワークには、集中しづらさやコミュニケーション不足といった課題がある一方で、通勤負担の軽減やワークライフバランスの向上といった多くのメリットもあります。これらの課題を克服し、在宅ワークをより良いものにするためには、どのような工夫ができるのでしょうか。
時間管理の専門家である石川和男氏からは、以下のような考察と具体的な対策が寄せられています。
「集中しにくい」「コミュニケーションが取りづらい」が上位に挙がったのは、在宅ワークが「自由」である一方、自由がゆえに仕事のリズムが崩れやすい傾向にあるからです。
【石川和男氏による対策】
- 仕事時間をタイマーで区切って行う(例:25分仕事・5分休憩を繰り返す)
- 「今は仕事中」と紙を貼るなど状況を家族に伝える
- リビングでも衝立などで仕事のスペースを区切る
- やることを全て書き出し「見える化」する
- 最重要な仕事を1つ選んで午前中に行う
- 休憩中は意識して水分を補給し、1分歩く
- どうしても眠くなったら「15分だけ休む」と決める
これらの対策は、在宅ワークの「自由」と上手に付き合い、仕事のルールを設けることで、集中力や生産性を高めることにつながるでしょう。

監修者紹介:石川 和男(いしかわ かずお)氏
明治大学客員研究員、税理士、出版コンサル会社社長など、9つの仕事を掛け持ちする時間管理の専門家。残業を減らし生産性を上げる「時間管理術」を確立し、研究を続けています。著書に『一流の人は知っているテレワーク時代の新・ビジネスマナー』など、累計32冊。公式ホームページはこちら
まとめ
今回の調査から、在宅ワークは多くのメリットをもたらす一方で、集中力の維持やコミュニケーション、オンオフの切り替えなど、さまざまな課題があることがわかりました。しかし、これらの課題は、適切な環境整備や自己管理、そして家族や同僚との意識的なコミュニケーションによって克服できる可能性があります。
在宅ワークのメリットを最大限に活かし、より充実した働き方を実現するために、ぜひ今回の調査結果と専門家のアドバイスを参考に、ご自身のワークスタイルを見直してみてはいかがでしょうか。
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