
はじめに:住まい選び、あなたは「資産形成派」?それとも「リスク派」?
「マイホーム」という言葉を聞くと、どんなイメージを抱きますか?多くの20〜40代の方にとって、住宅は人生で最大の買い物であり、その選択は将来に大きな影響を与えます。しかし、金利の変動、共働きという新しい働き方、都市と郊外での価値観の違い、そして災害への意識の高まりなど、現代ならではの視点が、住宅を「資産」と捉えるか、「リスク」と捉えるかを複雑にしています。
Song合同会社が2026年に実施した意識調査では、20〜40代の持ち家観が「資産形成派」「リスク派」「中間派(条件次第)」の三極に分かれ、その背景には現代社会特有の多様な要因があることが明らかになりました。この調査結果から、あなたにぴったりの住まい選びのヒントを見つけていきましょう。
20〜40代の持ち家観:三極に分かれるリアルな声
調査によると、持ち家観は全体で資産形成派34%、リスク派38%、中間派28%と、意見が真っ二つに分かれる結果となりました。特に20代ではリスク派が45%と最も多く、30代後半から40代にかけては資産形成派が41%に上昇するなど、年代によって傾向が異なります。また、未婚層はリスク派が52%を占める一方、子育て世帯では資産形成派が44%と、家族構成によっても大きな差が見られます。

それぞれの派閥が重視する要因を見てみましょう。
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資産形成派:将来の売却性(62%)、金利条件(58%)、教育費との両立(44%)
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リスク派:金利上昇不安(66%)、災害リスク(55%)、転職/転勤(49%)
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中間派:価格妥当性(60%)、住み替え柔軟性(53%)、生活防衛資金確保(51%)
当事者のコメントからも、それぞれの思いが伝わってきます。
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K.Sさん(35歳・会社員):「金利が上がる前に固定で組めれば、長期で見て“家賃より資産”だと思います。」
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M.Tさん(29歳・ITエンジニア):「転職前提なので、流動性を縛るのが怖い。災害も不安です。」
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A.Yさん(38歳・公務員):「中古×リノベなら価格調整できますし、売却前提で考えればアリだと思います。」
見落としがちな「買うコスト」と「持つリスク」
住宅購入を検討する際、物件価格やローンの返済額に目が行きがちですが、購入後に「想定外だった」と感じる費目も少なくありません。調査では、購入後に想定外だった費目の上位として、①修繕積立の値上げ(47%)、②固定資産税(42%)、③保険料(31%)が挙げられました。

一方で、賃貸住宅に住む方々も、①更新料(39%)、②家賃上昇体感(35%)、③引越し頻度(28%)を想定外に感じています。
モデル世帯の月次キャッシュフロー例を見ると、その差がより明確になります。
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資産形成派モデル:返済135,000円+管理費等25,000円=合計160,000円/月。不安要素は教育費ピーク時の負担増。
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リスク回避派モデル:家賃140,000円/月。不安要素は家賃上昇と更新料。
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中間派モデル:ローン120,000円+修繕/税30,000円=合計150,000円/月。不安要素は将来の売却価格。
実際の声も聞いてみましょう。
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T.Kさん(36歳・メーカー勤務):「修繕積立が想定より上がり、固定費感覚が変わりました。」
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R.Nさん(31歳・営業職):「家賃は高いですが、いつでも引っ越せる安心感があります。」
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H.Oさん(40歳・自営業):「中古は初期費用を抑えられますが、リフォーム計画は慎重に立てるべきです。」
納得の住まい選びへ:最後の「一押し」と「壁」を乗り越える条件
住宅購入の意思決定には、様々な条件が絡み合います。「買ってよかった」と感じる資産形成派の条件は、①固定金利での安心(59%)、②子育て環境の安定(54%)でした。一方、「買わないでよかった」と感じるリスク派の条件は、①転職成功(46%)、②災害回避(33%)でした。

後悔しない住まい選びのために、以下のチェックリストを参考に、あなた自身の状況と照らし合わせてみてください。
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共働き収入の片方が減っても返済可能か
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将来売却時の需要エリアか
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生活防衛資金が6か月分以上あるか
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ハザード情報を確認済みか
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住み替え・賃貸化の選択肢を検討したか
当事者のコメントは、意思決定の大きなヒントになります。
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Y.Mさん(34歳・看護師):「固定金利で組めた安心感が大きいです。」
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S.Iさん(28歳・広告代理店):「転職後、勤務地が変わり賃貸で正解だったと思います。」
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C.Wさん(39歳・会社役員):「売却前提で買うと、心理的ハードルが下がります。」
まとめ:あなたの「条件付き意思決定」が、理想の住まいへと導く
住宅は、確かに“資産形成”にも“リスク”にもなり得ます。2026年の調査で明らかになった持ち家観の分断は、金利体感、共働きでの返済設計、都心/郊外の価値観、購入後の実負担費目、そして住み替え前提の思考など、複合的な要因から生まれていると言えるでしょう。
この調査は、住宅に関する唯一の正解があるわけではなく、「どの条件なら買うか、どの条件なら借りるか」という具体的な条件整理こそが、納得度の高い意思決定につながることを示唆しています。家計の余力と将来のライフプランをしっかり可視化した上で、あなたにとって最適な「条件付き意思決定」をすることが、理想の住まい選びの鍵となるでしょう。
より詳細な情報については、以下の関連リンクもご参照ください。
