築古戸建投資は、近年、少額の自己資金で始められることや高い利回りが期待できることから、多くの投資家の関心を集めています。しかし、「安く買ってDIYで低コスト」というイメージだけでは語れない、リアルな側面が存在します。株式会社ポルティが実施した「築古戸建投資家調査」によると、現役投資家の約半数が「配管・水回りの故障」を経験し、約9割が物件の瑕疵(かし)に不安を抱えていることが明らかになりました。それでもなお、8割以上の投資家が「継続・拡大」を志向するその理由を探ります。

投資家が直面する三大トラブルと瑕疵への高い不安
調査によると、現役の築古戸建投資家(n=77)の50.6%が「配管・水回りの故障」を経験しており、これは最も頻繁に発生するトラブルです。次いで「シロアリ被害」が41.6%、「雨漏り」が39.0%と続き、これらが築古戸建投資における「三大トラブル」と言えるでしょう。
これらのトラブルは、建物の構造だけでなく、日々の生活に直結する設備領域での不具合であり、収益性や運用負荷に大きな影響を与える可能性があります。国土交通省の「既存住宅インスペクション・ガイドライン」でも、蟻害(シロアリ等)、雨漏り・水漏れ、給排水管の漏れ・詰まりなどが検査対象として挙げられており、実務上も重要な課題とされています。

さらに、購入時に耐震性・雨漏り・シロアリといった瑕疵に対して「常に強く不安を感じる」と回答した投資家が40.3%、「物件によっては不安を感じることがある」が50.6%に上り、合計で90.9%もの投資家が何らかの不安を抱えながら投資を行っている実態が明らかになりました。
特に耐震性については、1981年6月に導入された新耐震基準以前の建物では設計の前提が異なるため、投資家が慎重になる大きな要因の一つと言えます。詳しくは、国土交通省の「共同住宅ストック再生のための技術の概要(耐震性)」も参考にしてください。

改修費は「物件価格と同等以上」のケースも。それでも投資を続ける理由
リフォーム費用についても、「物件価格の半分程度」が42.9%と最多でしたが、「物件価格と同程度かそれ以上」を投じるケースも26.0%存在することが判明しました。
この結果は、「安く買ってDIYで最小コスト」という単純なイメージだけでは、築古戸建投資の実態を捉えきれないことを示唆しています。物件の状態によっては、予想以上の大規模な費用が必要になる可能性も考慮すべきでしょう。

これほど多くのトラブルや不安を抱えながらも、現役の築古戸建投資家の80.5%(「積極的に規模を拡大したい」35.1%、「現状維持、または良い物件があれば続けたい」45.5%の合計)が、今後も投資を継続・拡大したいと考えています。

その背景には、単に「高い利回りを期待できる」(45.5%)、「少額の自己資金で始められる」(42.9%)といった収益性だけでなく、「空き家活用という社会的な意義がある」(39.0%)という「納得感」が強く影響していると考えられます。自分で物件を改善し、住める状態に戻すことで、社会貢献にも繋がるという点が、投資家を動機付けているのでしょう。

未投資層が感じる「手間と難しさ」
一方で、築古戸建に現在投資していない層(n=223)に理由を尋ねると、「リフォームやDIYの手間・コストがかかりすぎる」(43.0%)が最多となりました。
次いで「雨漏り、シロアリなど、物件のリスク管理が難しい」(36.3%)、「専門知識や経験が必要で難易度が高い」(33.2%)といった回答が続き、現役投資家が経験するトラブルや不安と、未参入層が感じる障壁が一致しています。

このことは、築古戸建投資が「安いから簡単」というわけではなく、運用技術や実務対応が求められる領域であることを裏付けています。
築古戸建投資は「再生運用」の側面が強い
今回の調査結果から、築古戸建投資は単に物件を保有して待つだけの運用ではなく、トラブル対応や改修判断、コスト管理を継続的に行う「再生運用」の性格が強いことが見えてきました。収益性だけでなく、「空き家を住める住宅に戻す」という社会的な意義が投資家の強い動機となっている可能性が高いでしょう。
株式会社ポルティが運営する「ポルティ空き家バンク」は、どんな家でも売り買いできるフリマアプリとして、空き家や未利用不動産の流通を促進しています。売り手と買い手を直接マッチングさせ、オンラインで物件登録からチャット相談まで完結できるサービスを提供しており、必要に応じて宅建士による重要事項説明などのサポートも受けられます。これにより、投資家が適切に判断できる物件の選択肢を増やし、地域における放置空き家の減少に貢献することを目指しています。
ポルティ空き家バンク
築古戸建投資は、確かにリスクや手間を伴いますが、それを乗り越えた先に得られる高い収益性と、社会的な意義という「やりがい」があります。もしあなたが築古戸建投資に興味があるなら、これらの現実と魅力を理解した上で、一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

